日本では、遺言書(公正証書による遺言を除く)の保管者又はこれを発見した相続人は,遺言者の死亡を知った後,遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して,その「検認」を請求しなければならない。
検認とは,相続人に対し遺言の存在・内容を知らせ,遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続である。
アメリカでも同様で、不動産の所有者が死亡したとき、遺産の名義変更の方法は、デフォルトとしてプロベートによって行われる。
カリフォルニア州の遺言(will)は、Attested will(認証のある遺言)と、holographic will(自筆遺言)等がある。日本と比べ、公正証書遺言ではなくても、証人がいる遺言であればAttested willと認められる。右写真の遺言のタイトルは「Last Will and Testament」
日本では、配偶者か子供が相続することが一般的で、遺言なしで相続することも多く、死後に遺産分割協議書を作成して不動産の相続登記を行うが、カリフォルニアにおける相続手続きは、日本における検認と大きく異なり、原則として、遺言検認裁判所(Probate Court)によるプロベート(検認)手続きを経なければならない。
カリフォルニア州の遺言、即ち、
①少なくとも2人の証人により署名された認証遺言書、
②自筆によって書かれ、日付を記し、署名された自筆遺言書、
③立法機関によって制定・印刷された用紙に記入し署名した定式遺言書
のいずれの方式の遺言であっても、原則としてプロベート(検認)が必要なのである。
カリフォルニア州法におけるプロベートの手順としては、裁判所が、相続手続き(遺産処理)を実施する「人格代表者」(Executor=遺言執行者)を任命する。
「人格代表者」は、裁判所の監督の下、財産や相続人の調査・確定作業、米国財産にかかる負債や費用の支払いをし、米国遺産税等の申告・納税等を内国歳入庁(IRS)に対し行う。
遺言書があれば遺言書を検認裁判所が検認し、遺産の内容の確認と価値の査定をし、被相続人(故人)の負債と税金の確認と清算をする。
検認裁判所により相続財産の分配について許可が出されて遺言書があれば遺言書に添って相続人へ遺産が分配され、遺言書がなければ法定相続人へ遺産分配となる。
遺言書がない場合の、「法定相続人」とは、まず被相続人(故人)が独身だった場合は、子供がいれば子供達全員が平等に相続人となり、子供がいない場合は孫、曾孫、父母、兄弟姉妹の順で受け取り、誰もいない場合は州が受け取る。
プロベート手続中の財産は裁判所の管理下に置かれ、原則として相続人は相続財産を自由に使うことができないので、検認を逃れる手法も多く見られる。また、カリフォルニア州では、遺産の総額が10万ドル未満の場合には、プロベートを避けることができる。
また、遺言によって信託されることがあり、その場合は、Trustee(受託者)がBeneficiaryのために資産を管理・運用する。
なお、Executorが指定されていなくても、Administrator(遺産管理人)が遺産を換価し、相続人に分配することもできる。
この選任手続は、遺産検認裁判所(Probate Court)において行われ、相続に関するルール全般を定めるカリフォルニア州の法律の名前は、"CALIFORNIA PROBATE CODE"となっている。
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