平成2年~3年前後をピークとして日本の地価は下がり続け、東京都心ではやや上昇した時期もありましたが、地方ではほぼ一貫して下がり続けていて、今後も下がり続けるものと考えられます。
そこで毎年、今の時期(2月)になると定期的に減損会計のための鑑定評価の業務が発生します。
もともと日本の企業会計原則では取得原価主義を採用していますが、最近は国際財務報告基準(IFRS)に収れん(convergence)させなければならないので、不動産の評価を時価に近づけつつあり企業では毎年対応に追われています。その背景としては、従来の取得原価主義では、取得価額と時価の乖離が大きくなり会社の経営を取得帳簿価額に基づいて判断できなくなってきていることが理由としてあげられます。
法人企業統計調査によると、減損損失の対象資産は、
土地47%、建物30%、機械装置7%、その他16%となっていますが、当社でも土地の減損評価の実績が多いと思います。
国際財務報告基準はEUでは2005年から適用され世界標準になりつつあります。会計基準は投資家が投資判断を行うに当たっての重要な指標となっていることから、各国において比較可能な会計基準の整備が必要になっているわけです。
日本では、2005年(平成17年)4月1日以後開始する事業年度から減損会計が適用されることとなり、3月決算の企業は2006年(平成18年)3月期より適用してきましたが、当社では平成16年3月期から毎年減損会計のための鑑定評価を行っています。
本来、事業用の固定資産は売却目的で保有されるものではなく時価評価になじまないとされてきましたが、固定資産の減損会計では、前記のように毎年下がり続ける地価に応じて評価額も毎年下がっていますし、地方の不動産は今後も下落傾向が続き、評価額も下がり続けそうですので、減損会計のための鑑定評価は今後も必要です。
