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Income Capitalization(1) 収益還元法(1)

日本の不動産鑑定評価基準における収益還元法

1.意義

収益還元法は、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の試算価格を求める手法でこの手法により求めた価格を収益価格という。

将来生み出すであろうと思われる収益とは、賃貸不動産が現実に生み出している収益を基に考えるが、空室の場合には適正な賃料を計算してそれを適用する。

この現実の賃料が永遠に続くという考え方もあるし、徐々に賃料が上昇するという考え方もあるし、徐々に賃料が減少するという考え方もあり得る。

それは、対象不動産を実際に調査し観察した不動産鑑定士が、地域の実情と将来性を考慮して考えることになる。

 

収益還元法は、賃貸用不動産又は賃貸以外の事業の用に供する不動産の価格を求める場合に特に有効である。

賃貸マンション、賃貸アパート、1戸建貸家、寮などの賃貸物件や、ホテル、ゴルフ場など不動産を一定時間使用させて料金を稼ぐ事業用不動産などの価値を求めるのに最適である。

 

不動産の価格は、一般に当該不動産の収益性を反映して形成されるものであり、収益は、不動産の経済価値の本質を形成するものである。したがって、この手法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産以外のものにはすべて適用すべきものであり、自用の住宅地といえども賃貸を想定することにより適用されるものである。

ものの価値はほとんど全て、市場性、費用性、収益性の3面からのアプローチにより決定されるが、不動産も収益性が高いものは価値が高いとされている。

同じ面積の青空駐車場で、1ヶ月に100万円稼ぐ駐車場と10万円稼ぐ駐車場では当然に前者の土地の価値が高い。

また全く同じ土地に同様・同規模の建物があり他の条件が同じ場合、A建物が毎月100万円稼ぎ、B建物が毎月80万円しか稼がなければ当然にA建物の方が価値が高い。

 

市場における土地の取引価格の上昇が著しいときは、その価格と収益価格との乖離が増大するものであるので、先走りがちな取引価格に対する有力な験証手段として、この手法が活用される。

これは、土地価格が急上昇しても家賃が急上昇することはないので、土地価格の値上がりに対して収益価格が低くなると言う意味だが、2010年の今の日本の状況には当てはまらない事である。

(続く)

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