財務会計基準審議会(FASB:Financial Accounting Standards Board)は、財務会計基準書第143号(Statement of Financial Accounting Standards No. 143 )で資産除去債務に関する会計(Accounting for Asset Retirement Obligations)を2001年6月に公表した。
そのコンテンツは下記の通りである。
財務会計と報告の規準
- 範囲
- 資産除去債務の最初の認識と測定
- 資産除去費用の認識と配分
- 資産の減損
- 次の段階の認識と測定
- 資金と保証規定の影響
- リース取引
- 料金規制事業体
- 公開
- 既存宣言の修正案
- 効果的なデータと推移
- 別表
- 実施ガイダンス
- 背景情報と結論の基礎
- 実例1...認識と測定の規定
- 実例2...転移規定
- 実例3...市場価格から得た債務の測定
- 意見書7からの引用
この財務会計基準書第143号により、アメリカでは長期性資産の除却に関する法的債務は、取得日現在で負債として公正価値で認識すると同時に、同額を資産の帳簿価額に含めて資産計上し耐用年数にわたり減価償却することになった。
また、財務会計基準書第143号では、土地を除く有形長期性資産は耐用年数が有限であるため除去活動の履行債務自体は無条件債務であるとし、公正価値(fair value)が合理的に見積可能である限り貸借対照表に負債を計上することを求めた。
一方日本では、企業会計基準第18号「資産除去債務に関する会計基準」で、資産除去債務を有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によって発生した時に負債として計上し、当該負債の計上額と同額を関連する有形固定資産の帳簿価額に加える。
資産計上された資産除去債務に対応する除去費用は、減価償却を通じて当該有形固定資産の残存耐用年数にわたり各期に費用配分する、としており、会計基準のコンバージェンスが実行されている。
現在、担当している数万平方メートルの某大規模施設の評価で、この資産除去債務が問題となっている。
数十年前の開発の際にある廃棄物が埋設されていることが過去の調査で判明しており、監査法人と協議した結果、今期は債務額が確定できないため注記に留めるが、来期は債務額を測定し「資産除去債務」として計上するということになった。
2010年4月1日以降開始事業年度からの適用ということで、時間的にぎりぎり間に合った。
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