日本の資産除去債務に関する会計基準は、資産除去債務の定義、会計処理及び開示について定めています。
この会計基準で用いる用語ですが、「資産除去債務」とは、有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によって生じ、当該有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される法律上の義務及びそれに準ずるものをいいます。
不動産に関連して最も多いものと考えられるのは、土壌汚染、アスベスト(ス)に関する債務で、PCB等も考えられます。
土壌汚染対策法で定められた特定有害物質は、考えただけでも人体に対して恐ろしい影響がある化学的な物質で命にかかわる物質です。
したがって、これらは適法に除去されるべきであり、その費用を負債として計上するのは当然です。
下の写真は最終的に土壌汚染調査を行いませんでしたが、可能性のある更地です。

土壌汚染では、法定調査費用・除去費用・原状回復費用などの債務があり、アスベスト(ス)でも調査費用・除去費用・原状回復費用が債務になります。PCBの場合には保管費用・運搬費用・処理費用などが債務になります。
下の写真は重量鉄骨の耐火被覆として用いられているアスベスト(ス)の例です。

法律上の義務及びそれに準ずるものには、有形固定資産を除去する義務のほか、有形固定資産の除去そのものは義務でなくとも、有形固定資産を除去する際に当該有形固定資産に使用されている有害物質等を法律等の要求による特別の方法で除去するという義務も含まれます。
これは具体的には、法律の解釈により当事者間でやりとりされる債務(損害賠償義務や協定などによる除去義務)があり、さらに、判例などで確立されている除去債務なども考えられます。

PCBはトランスなどに含まれ、今では厳重に管理することが義務付けられています。
有形固定資産の「除去」とは、有形固定資産を用役提供から除外することをいい、除去の具体的な態様としては、売却、廃棄、リサイクルその他の方法による処分等が含まれますが、転用や用途変更は含まれません。
また、当該有形固定資産が遊休状態になる場合は除去に該当しません。
現在、実際に土壌汚染の可能性が極めて高いある不動産がありますが、除去費用を合理的に見積もっていないため問題となっています。
今後、当事者と相談しながら処理を進めていくことになると思いますが、除去費用の見積もりにも大規模な調査が必要で、相当の費用がかかります。
改正土壌汚染対策法は4月1日から施行されましたが、第9条の要措置区域が指定された場合には知事は汚染除去の対策を指示することができ、措置を講じた後でなければ土地の形質変更ができません。
Blog de 鑑定 110番 「不動産鑑定評価」なら不動産鑑定士西園哲治。info@nrea.jpへ。
鑑定110番・カンテイ110番・かんてい110番は当社の登録商標です。
