台湾大学内の賃貸マンションを視察した日の午後には、アンバサダーホテル(Ambassador Hotel Taipei・薹北國賓飯店)の会議室で、日本マンション学会と台湾の学者の皆様とのシンポジウム「中日マンション管理及び法制」に参加しました。
日本側が約20名、台湾側も約20名の、合計約40名の座談会でした。
出席者全員の紹介があった後、司会者のスピーチがあり、その後、各先生方の発表があり、休憩をはさんで、中日のマンション管理及び法制度についての討論がありました。
発表されたのは日中それぞれ2名ずつで、
- 日本マンション管理の法制度(丸山英気先生)
- 日本のマンション管理事情(藤本佳子先生)
- 台湾マンション管理の法制度(李永然先生)
- 台湾マンションの競争策略の検討について(高永昆先生)
です。
内容に関しては、著作権がありますので触れられませんが、台湾側できちんと製本した資料を用意して頂き、大変参考になるお話をうかがうことができました。
台湾側の作成資料によると、上記発表の中国語のタイトルは、
- 日本公寓大厦的法律制度
- 日本公寓大厦的管理情況
- 台湾公寓大厦的法律制度
- 台湾物業管理業的競争策略探討
となります。
写真のマンションはシンポジウムとは関係ありませんが、中山北路二段にある「御成町」というマンションです。御成町といえば鎌倉駅前や三田線の御成門駅を思い浮かべますが、上質なマンションには日本の地名を付ける事も多く、「代官山」や「軽井沢」などというマンションもありました。
話を戻しまして、(この会議以外の視察も含めて)私が印象的なのは、
- 台湾のマンションでは管理費は徴収しますが、大規模修繕のための修繕積立金の制度がないということ、(台湾の方々の意識として将来の大規模修繕時にはお金は出すが、それまでは出さないという風潮の中で)修繕の積立金として公共基金はあるけれども、長期修繕計画はほとんど実施されていないということ、
- 私自身はマンション管理士・区分所有管理士・管理業務主任者であり、日本でのマンション管理士の資格はけっこうレベルが高く試験の合格率は低いと思っていますが、台湾のマンション管理業界では試験の合格率が高く、したがってマンション管理業への参入が容易で業者が急速に増加し、価格競争が激しいということ、
- 台湾のマンション管理業界は、国際化により海外の管理会社との競争に直面しているということ、
- 日本では、主に権利に関しては「建物の区分所有に関する法律」で規定し、管理に関しては「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」で規定していると思いますが、台湾では「公寓大厦管理条例」という法律1本で規定しているということ、
(私の知る限りではですが、、、)
などです。
「公寓大厦管理条例」は、中華民国84年に制定されていますから、今から15年前ということになります。
私たちは、渡台の事前に鎌野邦樹先生等による同法の日本語訳を入手しておりましたので、台湾のマンション法に関しては、事前にその内容を知ることができました。
また、当日の会議は、行政庁である内政部營建署(Construction & Planning Administration)の方々も複数ご参加いただき、法制面からのご説明も参考になりました。
学会の会長の先生をはじめ、ご手配を下さった先生方や委員会の方々に大変感謝しています。
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